
手戻りを減らす設計図、ワイヤーフレームとは? その役割とメリットをわかりやすく解説!
Webサイトやアプリ開発などにおいて、本格的なデザインや実装に入る前に、
「何を・誰に・どの順番で見せ、どう行動してもらうか」を整理する工程が成果を大きく左右します。
こちらの工程が曖昧なまま進むと、関係者間の解釈違いが起きやすく、後工程での画面修正・仕様変更が増え、結果として手戻りによるコスト増や納期遅延につながることがあります。
そこで役立つのが、情報設計や導線の検討結果を画面単位で可視化し、認識をそろえるための設計図である「ワイヤーフレーム」です。
本記事では、ワイヤーフレームの定義、活用シーン、メリット、作成の基本ステップを整理します。
ワイヤーフレームとは?
ワイヤーフレームとは、Webサイトやアプリ、システムの画面構造・情報の優先順位・レイアウトを示す「設計図」です。
語源は英語の Wire(針金) と Frame(枠組み)。線と枠を中心に、色や写真などの装飾(ビジュアルデザイン)を入れる前の段階で、
「どこに」「何を」「どんな順序で」配置し、ユーザーにどう行動してもらうかを明確にするために作成します。

ワイヤーフレームを作るメリット
ワイヤーフレームは単なる“下書き”ではありません。プロジェクトを推進する担当者にとって、次のメリットがあります。
1. 手戻りの防止(コストと納期の最適化)
デザインや実装が進んでからの修正は、関係者調整も含めて時間とコストが膨らみがちです。一方、ワイヤーフレーム段階なら、構造の変更や要件の見直しが比較的容易です。
早い段階で画面構成を具体化することで、要件の曖昧さや抜け漏れを洗い出し、修正コストの低いタイミングで合意形成しやすくなります。
2. 完成イメージの共有と合意形成
文章だけの企画書・仕様書では、関係者間でイメージの認識違いが生じるリスクがあります。
ワイヤーフレームがあると、デザイナーやエンジニアだけでなく、経営層・営業など非制作メンバーとも、完成イメージを具体的に共有し、認識のズレを防ぐことができます。
結果としてフィードバックの内容が具体的になり、意思決定までの時間短縮にもつながります。
3. 本質的な議論へ集中できる
色や装飾などの「見た目」が入ると、どうしても「好き・嫌い」や「デザインの良し悪し」に目が奪われがちです。
ワイヤーフレームは要素がシンプルであるため、「使いやすさ」や「情報の伝わりやすさ」といった本質的な議論に集中できます。
類似用語との違い(モックアップ・プロトタイプ)
混同されやすい用語に「モックアップ」「プロトタイプ」があります。違いは“見た目の完成度”というより、目的(何を確かめるか)でも整理すると明確になります。

ワイヤーフレーム作成の基本ステップ

ワイヤーフレームの作成に厳密な手順や正解はありません。
ただし、Webサイト・アプリ・Webシステムいずれの場合でも、「画面で何を伝え、どう使われるかを整理する」という目的は共通しています。
アプリやWebシステム制作を想定しながら、初心者の方でも理解しやすいワイヤーフレーム作成の基本ステップを紹介します。
1. 画面に必要な要素(情報と機能)を洗い出す
まずは、制作しようとしている画面において、「ユーザーが何を確認し、どのようなアクションを行うのか」を整理します。 単に情報を並べるだけでなく、
その画面で「何ができる必要があるか(機能)」をセットで考えるのがポイントです。
- 例(ToDo管理アプリの場合)
- 表示する情報:タスク名、期限
- 必要な機能:タスクの入力欄、完了ボタン、削除ボタン
2. 情報の優先順位と「操作のしやすさ」を検討する
次に、洗い出した要素に優先順位をつけます。特にアプリやシステムでは、すべての要素を等しく目立たせると操作性が損なわれます。
「ユーザーがその画面で真っ先に確認すべき情報は何か」「次にどの操作をしたいはずか」という視点で配置を検討します。
- 例(ToDo管理アプリの場合)
- 最優先すべきは「新しいタスクを追加する」ことなのか、それとも「今日のタスクを確認する」ことなのか、目的に合わせて情報の強弱をつけます。
3. 「直感的な操作方法」と画面の流れを考える
優先順位が決まったら、それらをどのように配置し、ユーザーが迷わず操作できるかを具体化します。
「ここをタップすれば次へ進める」「これを動かせば整理できる」といった、説明がなくても直感的にわかる使い勝手を検討する工程です。
- 例(ToDo管理アプリの場合)
- 完了チェックを「ボタン」にするのか、「スワイプ操作」にするのかといった、実際の指の動きや使い心地(UI/UX)をこの段階でラフに描き起こします。
4. 画面構成をワイヤーフレームとして可視化する
方向が固まったら、画面構成をワイヤーフレームとして図に落とし込みます。
miroやfigmaなどオンラインツールを使って可視化することで、画面の役割や情報の配置、操作の流れを関係者やステークホルダーの間で具体的に共有できるようになります。
ワイヤーフレームは完成形を作ることが目的ではなく、認識をそろえ、議論し、修正するための設計図として活用することがポイントです。
まとめ
ワイヤーフレームは、Webサイトやシステム開発、アプリ開発などのプロジェクトにおいて「羅針盤」の役割を果たします。
見た目のデザインを作り込む前に、しっかりとした骨組み(画面構成・情報の優先順位・導線)を固めることで、関係者の認識をそろえ、手戻りを減らしやすくします。
その結果、ユーザーにとって使いやすく、ビジネス成果につながるプロダクトへ近づけることを後押しします。
アツラエでは、新規事業の立ち上げからUI/UXデザイン、アプリ開発まで一貫してサポートしています。
ワイヤーフレームの作成はもちろん、課題の言語化や要件整理、設計プロセスにお悩みの方も、お気軽にご相談ください。
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